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2011年11月21日月曜日

カルメン・カリンバの解説 1

いゃあ、昨日はこのカリンバをいろいろな方に見ていただいて、とても楽しい思いができました。アリが道ばたで砂糖を見つけたときの気持ち「蟻が糖」なのであります。
やはりなんですねぇ、一人でひそかに作っていくのも楽しいんですが、ほかの人によろこんでもらえたりすると倍にうれしいものがありますね。あなたが楽しいとあたしも楽しい。共感であります。

さて、今回ご紹介の「カルメン・カリンバ」はとにかく過美というか。華美でなく、過美なのです。
と申しますのも、不思議に次つぎと「お飾り」が集まってまいりまして、全体が見えない中、カリンバなのにいいのかなあ、と思うほどでありました。
それは、素朴な田舎の娘さんが都会に出てきて、荒波にもまれながらだんだん女のサガをあらわにしてきて、ついには立派な銀座のママさんになってしまった感じでありました。黒いメッシュをまとうふくらみが妖しい雰囲気です。

実はこのカリンバ、すでにつくられた物のリニューアル版でして、思い起こせば、あの百円ショップ、ダイソーの台所用品売り場の片隅に、ポツンとさみしく置かれていた「なべ敷き」なのでありました。
楕円が目にとまり、余り物の「ひょうたん」半分と組み合わてみるとユニークな造型であり、それなりに時間を費やして完成にしたものの、女性用ヘアーピン弦のためか、いまいち音の迫力も弱く日の目を見なかったのです。
いいものは持っているのに、目立たない存在でした。
そんな暗さの中にも光るものはあったのです。もともとは東南アジアのゴムの木ですから、やはり太陽の国の育ちです。バーナーで焼いてみますと健康的な褐色になってきました。
肌は磨けば磨くほど、めきめきと艶がましてきて、とてもいい手ざわり。おりからのクリスマス商戦のにぎわいもあって、ツリーに飾る紫ぶとうの鈴を、髪飾り風につけたところオリンピック王冠の雰囲気が漂い、シャリシャリという抑えた音が心地よく「さわり」音にうってつけでした。

「さわり」音はこれだけではありません。弦にはリングを、ダブルからトリプルとつけ増していき、弦振動部分からの強いさわり音を試みました。振動を弱めないように、徐々にリングの厚みを薄くしていく工夫も施しています。
あっ、なんとなく製作の方に、話が向かいそうだ。いいのかなあ、貴女には全く興味のない楽屋話になりそうだけど。ええい、行っちゃえ。このブログをご覧の中には、一生懸命にカリンバを追及される方もおられるハズで、そんなみなさんには八重桜のアートを「邪道」であるという向きもあるでしょうから、ここでしっかり、「じゃあどう」なのよ、ってなぐあいにお応えして、どんどん行くのであります。あたしのカリンバの新しい試みを大出血大公開サービスであります。

大公開その2。中央にある金属の弦押さえ棒は、空洞をもつ管をつかいました。「なべ小ねじ」を二本を上下に使う八重桜方式では、あまり太くなくても棒の押さえは勤まるはずというこころみであります。
すでにご案内の深海カリンバでは、この押さえ棒や枕、駒に、アクリル素材を使っていたのをご覧になっていただけたでしょうか。製作好きの方はきっとご存じでしょう。世界広しといえど、カリンバの弦を押さえるのに、アクリルや管型金属を使ったのは、この八重桜が初めてであります。
さあ、どうだ!  わっ、ははは。
と、まあ、一般のみなさまにはお山の大将なみに遠く吠えて、どうでもいいことを鬼の首でもとったように自慢して、次にいくんでありますが、えーっ、ここであたしも、あっ、と驚くたいへんな出会いが、あったのであります。
それは、なにか? 

かなり長くなりましたので、次回のお楽しみであります。

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